神様の東西横綱合戦~良縁成就のウルトラC~

スターゲート 夜空を渡る百億の星~テディベアルーの冒険~act.6 大神神社・後編

【  テディベア ルー 三輪の山にて36000の縁を結ぶ  の巻  】

 

「    高天原に    神づまります   神ろぎ   神ろみの   みこともちて   ・・・   」

 

祈祷は あらゆる神事の前に唱える、このお清めの祝詞 (のりと) = 祓詞(はらえのことば)から始まる。

私とルーは 今、大神神社の祈祷殿の神前 、最前列に座り深く首(こうべ)を垂れ、浮世の穢れ(けがれ)を祓って頂いている。

「 祓えたまえ  清めたまえ と申すことを  聞こしめせと かしこみ  かしこみ ももうす  」

神主様の祓詞が終わった。

清らかな三輪の鈴の音が鳴り響くと 白装束を身に着けた宮司様が祈祷殿に入ってこられ、祈祷殿中央の祭壇の前へ ゆるり ゆるり と進み、座られた。

「  かけまくも  かしこき   大三輪の神の  大前に  かしこみ   かしこみ  ももうす  」

宮司様による、祈願成就の祈祷が始まった。

私は “ 最大級の縁結びの御利益 ” を頂こうと  より深く、深〜く首を垂れ、額を畳に擦りつけ、神前に ぬかずいて三輪の神々に祈った。

( 古より 三輪の地におわす 三輪明神さま,大神神社の主祭神で あらせられる大物主さま,

神奈川県 横浜市に住まい 致します、ワコ  でございます。

本日は 良縁を給わりたく思い、縁結びのお願いに 参りました。

私の持つ資質を活かし、世の中に 人々に 貢献 致しますよう、相勤めます。

何卒、 末長く 幸多く 共に歩んでいける良きご縁をお授けくださいますよう、お願い申し上げます )

すると・・・

“   パ シ ッ !   パ シ ッ !!  ”

と、まるで 合いの手が入るように 祈祷殿の そこかしこで  ラップ音が❗️

おおっ‼︎  神様が応えてくださった! 三輪の神々が 私の願いを聞きとどけてくださったのだ!

やった~! 良縁成就‼︎よ〜し、これで決まりだ! 今度こそ結婚するぞ !

神サマ、ありがとうございますぅ!   私は そう 確信し、有頂天になった。

そして、期待をもってラップ音の理由をルーに訊いてみた。

「 ルー、これ、もしかして 」

『この三輪の地におわす 全ての神霊が興じてるんだよ。』

「興じている? 興じているって どういうこと?」

ルーは笑って言った。

『エンジョイしてる。彼らはね、楽しんでいるんだよ。』

「え?楽しんでるって、どういうこと?」

『ウフフ‼︎ ワコちゃんのこと、単純で 面白い奴だって言ってる。』

「 はぁ… 。」

オモシロイ、と思われていたのか…。私の期待は またまた 大ハズレ。

『ワコちゃんてさ、神様に好かれる質(タチ)なんだねえ。』

キューちゃん ( 箱根の九頭龍神 ) なんて『 手がかかる 』とか『 泣き虫め 』とか、なんだかんだ言いながらも面倒みてくれてるじゃない、とルー。

「…… うん。」

私は神様に可愛がって頂いているのだろうか、それとも 遊ばれているのだろうか?

余談だが、 その問いの答えは これより数ヶ月の後、奈良の吉野で起こる “ 吉野山蹴鞠事件 ”(よしのやまけまりじけん) で 得ることになる。

 

『ワコちゃん、三輪山の大神様が下りてこられるよ。」

「大物主様のこと?」

『いや、違う。大物主様は大神神社の主。三輪山の大神様は太古からこの辺り一帯、大和の國 まほろばの大地を統べているお方さ。』

箱根には箱根の山々を統べる山神様 = 箱根の大ボスがいたでしょ、それと同じ、とルーはいった。

『三輪山の大神様は荒魂の強い神様。“ 狭井坐大神荒魂 ”というお名前で よばれている。

ふだんは、三輪山の山頂に座す、奥津磐座(おきついわくら)の磐代の御座(いわしろのみくら)で休んでおられる。気が向くと下りて来られるんだ。その時には決まって、こぬか雨が降る。』

ルーに言われて気づいた。外は細雨が降り始めている。

「三輪山の神様はどんな お姿なの?」

『蛇体、美しい白ヘビさんだよ。以前にも話したけれど ボクたち神様は形を持たない。好きな形になれるんだ。だから、ボクはテディベア。三輪の山神様は白蛇なのさ。』

「    祈願円満      感応成就     無上霊宝     神道加持・・・。 」

祈願祝詞→巫女さんによる神楽舞と祈祷は滞りなく進み、最後に祈祷祈願者&神職全員で

鎮魂詞《  幸魂   奇魂   守りたまえ    幸わえたまえ   》を唱え 祈祷殿での祈願が終了した。

これから渡り廊下を通って 大神神社の御神体・三輪山を拝する拝殿へ向かう。

拝殿の裏には 私たちが目指す、《 日乃本 西のスターゲート 》大小の鳥居を3ツ横に並べた、“ 三輪の三ツ鳥居 ”がある。

 

『 じゃ、ワコちゃん。

今から 日本全土36000基の頂点にある、日乃本 西のスターゲート.三輪の三ツ鳥居 を開くよ。

ここを開くと、 御祭神・大物主様と大物主様とご縁の深い神々を祀る36000の摂社, 末社の朱の門=ゲートが開く。

失われていた 大地の力が蘇り、高位のエナジーを放つようになる。神社力がUPするんだ。ワコちゃんたち地球の生命体にとっても ボクたち神サマにとっても 喜ばしいこと だよね。』

日乃本 西のスターゲート を開くには 少し 工夫がいる、とルーは言う。

『ワコちゃんには 今から 本来のあるべき姿に戻り、地球との契約を果たしてもらうから。』

少し めまい がするかもしれないけど、大丈夫、ボクもラピたち神使も側にいるから 、とルー。

 

「    ご祈祷を お受けの皆様、ただいまより拝殿へご案内 致します   」

神職さまの先導で、私たちは 三ツ鳥居のある拝殿へ向かった。

途中、殿舎と殿舎とを繋ぐ 渡り廊下の手前に灰色の御影石を円型にくり抜いた 水鏡があった。

こんこんと 清水が湧き出ている。私は 何気なく その水鏡を覗いた。

一瞬、下りのエレベーターに乗った時のように 足元が沈んだ。私は軽い めまいを覚え、目を閉じた。

そして、再び目を開け 水鏡を覗くと・・・。

そこに映っていたのは、私ではなく別人だった。

長い榛色(はしばみいろ)の髪を後ろでひとつにに束ね、額には焔(ほのお)のように煇る、暁色の石を埋め込んだ 白銀色のサークレットを付けている。

衣服はというと、まるで、奈良時代の高位の女人が身に着けていた朝服のよう。

白装束の上に三ツ鱗神紋の透かしの入った短い上着・背子(せし)を羽織り、七色に変わる淡い不思議な色の飾り布・比礼(ひれ)を纏っている。手には三輪の三鈴を型どった、金の御幣(ごへい)=八珠の金幣(やたまのきんへい)を持っていた。

『 ワコ   エストレーラ   ガイエス  エストリアス様、本日は夏至の後の始めの卯の日。

三輪の大神をお迎えする、三ツ鳥居の儀式がはじまります。

祭列に加わってくださりませ。ささっ、早よう。皆様 お揃いで お待ちですよ。』

私は “ はい ”と応え、何の抵抗もなく 祭列に加わった。

私の後ろには、白装束の上に三ツ輪の神紋の入った、萌黄色の薄衣を羽織った8人の巫女が続く。皆、手に三輪の神杉を持っている。

その後に 天童に扮した男女10人の稚児、筒袖に袴(はかま)を履き、大刀を帯びた8人の若武者らが更に続き、祭列を成していた。

私の前、祭列の先頭には 八雲の透かしが入った上着=白い袍(ほう)と白袴(しろはかま)から成る朝服を着た、背の高い 高貴な殿方が歩いている。

黒髪を“ みずら ” に結い、額に翡翠(ひすい)の埋めこまれた金冠を付け、首に同じ翡翠の首珠(くびたま)をかけている。お顔はボヤけてよくわからない。だか、見知ったお方だった。

白い朝服の背には、金糸で縫い取られた 見覚えのある、八重雲の神紋が…。

そうだ、思い出した。この御方は“ 八重雲の君 ”(やえぐものきみ)と仰るのだ。

その御方は後ろに続く私を振り返り、

『では、参りましょうぞ。』と、申された。

和琴に笛、ひちりき、笏拍子の奏でる楽が流れる中、祭列が拝殿に入った。

私は8人の巫女を従え、八重雲の君の後について 拝殿の中央、三輪の鳥居の前に座った。

8人の巫女の 三杉の神楽舞(みすぎのかぐらまい)が終わると、八重雲の君による三輪山の大神を讃える詞章が始まった。

“   よきかな   よきかな

このよき日を寿ぎ    大神の御神恩に  感謝し  奉らん 。

幸魂     奇魂     守給え     幸給え    ”

と、結んだ 八重雲の君の後を受け、私は手に持った金幣を三ツ鳥居に捧げた。

すると、鳥居の向こう側に大階段が現れた。山頂の磐座まで一直線に延びているようだ。

山頂から 何かが 風に乗って下りて来た。何だろう?

『  ワコ、共にゆこうぞ   磐代の御座へ    さあ、吾が手を取れ。』

「 はい、八重雲の君。」

・・・・  私は風になった。

三ツ鳥居の向こうの大階段をゆき、山頂の磐座まで ひとっ飛び。あっという間の出来事だった。

杉木立の中に鎮座する 奥津磐座を眼下に見て、風になった私は八重雲の君と共に雄大な三輪の山並みを巡った。爽快だった。そして、最後に磐座の前に降り立ち、金幣を捧げた。

『  ワコ。  』

私は八重雲の君を見上げ、その言葉に耳を傾けた。

『 ワコ、吾(あ)が心に適し者(かないしもの)よ。吾が三輪をよく 視てゆくがよい。この霊威に満ちた 大自然の力を 聖なる光を、しっかりと心に刻んでゆくがよい。

よいか、ワコ。そなたが還りし後、数々の禍事がそなたを待っていよう。

だが、案ずるな。そなたが心の闇に囚われた時、この三輪の光を念(おも)え。

三輪の光が そなたの心を照らし、導くであろう。

忘れるな、ワコ。吾は いつも そなたと共にいる。』

かの貴人は私の頭を撫でていった。

「 はい、八重雲の君。」

 

・・・・その後のことは よく覚えていない。

急に目の前が真っ白になった。まるで、急降下するエレベーターに乗ったように 身体が下へ下へと沈んでいく。

意識が薄れていく さなか、私は鳴り響く三輪の鈴の音と数えきれない、幾十もの門が開く音を聞いた。

 

「 横浜から お越しのワコ様、どうぞ  こちらへ。お札とお下がりの御神酒をお召し上がりください。」

神主さんの声で 私は我に還った。

白い朝服も白銀のサークレットも身につけていない。ごく、普通のスタイル=白いシャツにベージュのパンツをはき、三ツ鳥居の前に座っている私がいた。膝の上にはルーを乗せている。

「ルー、私 どうしちゃったの?」

『ワコちゃん、お札を受け取ってきて。話はそれからね。今、13時ジャストだね。

うん、上上, 上上。これから三輪山に登って奥津磐座に参拝するんでしょ?とりあえず、登拝口へ行こう。』とルー。

私はルーを抱き、お札を受けると 登拝口のある、狭井神社へ向かった。

その道すがら、今日 起こった数々の不思議な事柄について ルーに質問した。

「ルー、聞きたいことが 山ほどあるの。まず、祈祷が終わった後のことだけど。」

『うん。』

「私たち あの時、他の皆さん共々、拝殿へ向かっていたでしょ? なのに どうして私だけ

“ 奇妙キテレツな祭列  ”に加わっていたの?私に何が 起こっていたの?」

あの時、私は 私の知らない私になっていた。

『 ああ、それね。過去世に還って 幽体離脱、眠っていた 太古の大地の力を呼び覚まして活性化させ、スターゲートを開いた、以上。』と、ルー。

「 え ? ? ? ?  」

『 とにかく、ワコちゃんと三輪の神々のご協力のおかげで 無事、日乃本 西のスターゲートとそれに関連する36000ヶ所のゲート=朱の門も全て開いた。神社力が 大幅UPしたんだぞ!特に縁結び力&婚活力は3割増し!うん、めでたい! 上上,  上上。』

ルーは上機嫌だ。

まだまだ 聞きたいことが山ほどあった。西のスターゲートは いつ開いたのだろう?

その、36000基もの朱の門=ゲートはいつ、開いたのだろう?

あの大階段が現れた時、下りて来たのは何? ……等々。

だが、無事 お役目を果たして 超ゴキゲンのルーを見ていると、“ まあ、いいか 、わからないものはわからないままで ” という気持ちになった。この度の目的は果たしたのだから…。

「おめでとう。上手くいって よかったわね、ルー 」と言って私はルーをギュッと抱きしめた。

そうこうするうちに 私たちは 登拝口のある狭井神社に到着した。

参拝の後、登拝の手続きを済ませ、薬井戸で登拝用にとご神水を汲み、登拝口の鳥居の前に立って、拝礼。三輪山の大神さま、ワコ  エストレーラ   ガイエス  エストリアスです、登拝させて頂きますと、申し述べた。

すると・・・何かがスーッと鳥居を横切り 、杉木立の中に消えた。

「 今の 何?」

『 三輪山の大神様だよ。ワコちゃん さっき背中に乗せてもらったろ?空から三輪の原郷を周遊してきたじゃない 』

「 えっ!?  そうなの?」

質問がひとつ減った。あの時、私を乗せて飛んでくださったのは三輪山の大神さまだったのだ。

「でも、どうして お姿を見せて下さらないのかな?大物主様は お出ましになったわよ。お顔はよく憶えていないけど…」

『じゃあ、やっぱりアレだ。例の事件が堪えてるんだ。ショックだったんだろうな〜 』

「例の事件って?」

『 モモソヒメちゃん事件ってしってる?』

あの、ホトを突いて亡くなった方のことだ。

『モモソヒメちゃんたら、大神さまの化身の白ヘビさんを見て、“ きゃあ‼︎ ”って叫んだんだって。』

「そりゃ 、ヒドイわ。」

私はフンフンと頷いた。他人様から容姿のことを とやかく言われるのは嫌なものだ。

『モモソヒメちゃんが お姿を見たいって おねだりするから見せたのに…。あんまりじゃないか!三輪山の大神様の依代(よりしろ)は蛇体、白ヘビ姿が お気に入りなんだ。勝負服着て、めいっぱい おしゃれして 好きなコに会いに行ったら、“  ダサい ”って言われたようなものだよ!

神様はプライドが高いんだ。侮辱された、恥をかかされたって思うのは 当然だよ。』

なるほど、そういう訳で 出ていらっしゃらないのね。同じ轍(てつ)は踏まないということらしい。

お会いして お礼を言いたかったのに、残念だ。

『ときに ワコちゃん。今日の登拝なんだけど、こぬか雨で足元が危ういので 大物主様が神使のラピちゃんを付けてくれたよ。』

大物主様、気に掛けてくださって ありがとうございます。と 大神神社の方に向い 拝礼、感謝した。

奈良・大神神社 参拝も いよいよ 大詰め。私たちは三輪山の登拝に臨んだ。

これにて、縁結びの御利益ウルトラCが完成、成立する。

九頭龍様に祈願した【良縁成就】と 大物主様に祈願した【縁結び】

1+1=2ではなく、36000になると信じて 。

良縁成就を求める全ての女子のため、いざ、がんばるぞ!と私はルーを抱き、

こぬか雨降る中、往復4km、3時間半の山路を踏破した。

 

そして、帰宅後・・・・

私は極度の全身 筋肉疲労のため、3日間、ベッドから起き上がれなかった。

大物主様の仰っていた、禍事って 、もしかして これ?

私は自分の体力の無さに辟易(へきえき)した。

この度の古の都・三輪への参拝の旅を終えて、改めて思う。

神々様と末長く、よいお付き合いをしていくためにはタフな精神と体力が要る。

それから・・・

良縁成就も縁結びも大切だが、やはり 人間は  健康第一だと。

『ねぇ、ワコちゃん。三輪の大神様は 病気平癒の霊験あらたかな神様でもあるんだよ』 とルー。

しまった!体力増進と健康良好も お願いしておけば よかった、と思う私であった。

〜 つ づ く 〜

 

今回は いつもより長かったけど、最後までお付き合いくださってありがとう!

いつもの10倍、パワーを込めたよ。

良縁祈願をより早く成就させるポイントは、箱根の九頭龍様と大神神社&三輪山登拝のダブル参拝。

特に、卯の日の参拝がオススメです。

さて、次回 act.7は5月10日の予定です。

東京のお伊勢さん、東京大神宮を訪ねます。縁結びで女子に人気の神宮だけど、

それだけじゃないぞ!みんなの知らない 東京大神宮の隠れパワー、教えます。

 

See you later❗️             From,ルー